CSポートフォリオ分析4つの項目

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CSポートフォリオとは?

CSポートフォリオは、顧客満足について調査、分析をする手法のことです。提供している商品やサービスがお客様にとって有益で満足感を与えるものとなっているのかを、いくつかの指標で評価します。そして、それぞれの項目に従って出てきた評価を一つのポートフォリオとしてまとめることで、それぞれのサービスや事業を客観的に評価できるようになります。

CSポートフォリオでは、総合的な顧客満足度を出すにあたって、重視度と満足度という2つの軸で評価していきます。消費者にとってニーズが高く注目されているかということを示す重視度と、実際にサービス・商品を提供することによってお客様が満足してくれているかを見る満足度という指標です。

重視度が高いということは、そこに大きなニーズがあるということで、なんらかの改善をしたりさらなる投資をしたりすることで、企業にとってのメリットが大きくなりますし、総合顧客満足度も高まることが期待できます。一方、満足度が高いということは、現状でお客様にとって優れた商品提供ができているということを意味しています。こうした評価をすることにより、商品やサービスについて現状で改善をした方が良いのか、維持するだけで良いのかを判断しやすくなります。

CSポートフォリオにおける4つの項目

CSポートフォリオでは、それぞれの評価軸に基づいて分析し、4つのカテゴリーに分類します。項目ごとにその後取るべき行動の方向性が分かってきますので、効率よく分析と判断ができるようになります。

重点改善項目について

充填改善項目は、お客様の満足度は低いものの、重視度が高いサービスのことです。消費者が求めているサービスや商品でニーズが高いものの、現状で提供しているものでは十分ではないことが明らかになっているというわけです。この部分については、早急かつ大きな改善が必要となります。適切に改善ができれば、総合顧客満足度を大きく上げることができますので、重点的に取り組みたい部分と言えるでしょう。

重要維持項目について

お客様の満足度が高い状態にあり、なおかつ重視度も高い項目となります。自社のメイン商品とも言える存在であることが多いです。お客様から求められ、しかも販売している商品に満足している状態ですので、そのまま続けることで自社の強みをキープできます。品質や提供方法などの点で、質を下げることなく満足度を保てるようにすることが最も重要な対策となります。

改善項目について

顧客満足度が低く、重視度も低めという状態にあります。総合的な満足度に対する影響は小さいとも言え、すぐに大きな改善を図る必要があるわけではありませんので、まずは重要改善項目から手を付け、こちらの改善項目は経過を観察します。もしくは、人的・資金的な余裕がある場合にのみ、改善を図っていくことになります。

維持項目について

お客様の満足度が高い状態にありますが、重視度はそれほど高くない部分となります。こうした事業や商品にリソースをつぎ込んで事業拡大をしたり、質の大幅改善を図ったりしても、それほど大きなメリットが生まれない状態とも言えます。そのため、現状では特に大きな措置を施す必要はなく、現状維持を図ることを重視します。もちろん、マーケットやサプライチェーンの変化などによって事情が急速に変わることもありますので、他の項目と同じように観察を続けていく必要があります。

分析によって効率よく対策を考える

CSポートフォリオは、重視度と満足度を測ることによって総合的な満足度を知るという手法です。こうした分析をすると、それぞれの商品について客観的な判断ができ、どの部分に集中的に力を入れて対策を取れば良いか分かってくるでしょう。

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