【コブラ効果】施策で意図せぬ結果に

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コブラ効果とは

「コブラ効果」というのは、ある問題を解決するために行った政策が逆効果になってしまい、問題をより悪化させてしまうことを意味します。

この言葉はイギリス植民地時代のインドに由来します。当時のインドでは猛毒を持つコブラが大量に存在しており、人間社会に悪い影響を与えることを危惧したイギリス政府は、コブラの撲滅を考えます。

コブラの数を減らすため、コブラを駆除した人に懸賞金を与えるという政策を実施します。コブラの死骸を役所に持ってくれば、その数に応じて報酬が受け取れるようにしました。

ところが、コブラの死骸がお金になることを知った一部の人たちは簡単にコブラを捕獲できるよう養殖を始めてしまったのです。結果的にコブラは減るどころか増えてしまいました。

コブラ効果の事例

コブラ効果の事例は日本にもあります。

とある自治体がイノシシなどの害獣を駆除するために、イノシシを駆除した人に報酬を与えるようにしました。A自治体ではイノシシの死骸の写真に応じて報酬を、B自治体ではイノシシの尻尾に対して報酬を支払うことに決めました。するとずる賢い一部の人たちは、同じイノシシを利用してAとBの両方の自治体から報酬を得ようとしたのです。

自治体は多くの費用をかけましたが、結果的にだまし取られるような形になり、出費だけが増えてイノシシの数を減らすことはできませんでした。

コブラ効果を防ぐためには何らかの政策を実行する前に結果についてよく考えることが大切です。一部の結果だけでなく、そのことが及ぼす影響などを広い視野で考えることが必要です。

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